Rainbow Dream

好きなものがあるって最高だ。かみしげは正義。

『検察側の証人』 備忘録。

 

最近は秋の舞台ラッシュのためにしっかりstayHOMEしているので、

ちょこちょこ更新できていて嬉しい。年1ペースだったのに。。ヤッター!!

 

もともと簡潔に伝えることが苦手でInstagramTwitterでうまくまとめられないために始めたブログ。文章を書くのは好きだけど苦手だ。好きでも練習しなければうまくはならないので当然っちゃ当然だけれど。練習がてら舞台の感想を書いてみようかなと。

とにかく記憶にあることを忘れないように書いておきたいだけなので、私が観たこと・感じたことをそのまま言葉にしただけだ。演劇のあれこれや諸々の価値についてはなんの知識も持ち合わせていないので、ご了承頂きたい。(保険)

 

 

観劇の翌日にはこれを書いているけれど、ネタバレを含むので全公演が無事に終わった時にアップする予定だ。

どうか何のトラブルも起きずに全公演終えられますように。(8月下旬)

 

劇場内での感染症対策についてもメモ代わりにちょこっとだけ書いておく。

 

・当日券の販売は無し

・開場を開演30分前から開演45分前に前倒しをして入場時の混雑を緩和

・チケットは昨年同様自分でもぎる。一応目視での確認があったけど、確認されたのは公演日時くらい。

・会場内で私語を慎むようボードにて案内あり(録音録画・会場内での撮影禁止のボードは通常通り)

・各フロアアルコール設置(階段の踊り場や通路などかなりの数が設置されていて便利だった)

・幕間ロビーで過ごす人には人と人の間隔を開けるようボードにて案内あり(結構混んでた)

・終演後は係員の指示に従って規制退場。以前に比べたらかなりスムーズに出られた感じがするけど、他の演者さんのファンの方からしたら混んでいたかも。私の感覚がもうバグっている。

ざっとこんな感じ。客席はほぼ満席だったけど、演出の都合上1階席の前方3〜4列くらいまで削られてたのと、3階席の両端見切れゾーンは4席分くらい空いていた。

 

 

 

 

FC枠は応募しなかったので、ぴあ戦争でもぎ取ったチケットで観劇したのは、

アガサクリスティ原作・小川絵梨子さん演出の検察側の証人

ここで軽くあらすじを。

 

物語は、容姿端麗な青年レナード(小瀧 望)が資産家で独り身の婦人を撲殺した殺人容疑で起訴されるところから始まります。
彼は全くの無罪を主張しているものの、状況証拠は彼に不利なものばかり。
――被害者とレナードは、道で困っているところを彼に助けられて以来交流があり、事件当日も被害者宅を訪ねていたこと、事件当時、彼は無職で金に困っていたこと、そして、彼には確実なアリバイが無いこと――。
レナードはあえなく逮捕され、敏腕検事のマイアーズ(成河)が事件を担当することに。
彼を裁く法廷が開かれ、法廷弁護人と検事の答弁が白熱の応酬となる中、唯一のアリバイを妻ローマイン(瀬奈じゅん)が証言する、はずだった。しかし、法廷に立った彼女から口を突いて出た言葉は、彼から『婦人を殺した』と告白された、という検察側の証人、としてのものだった……。

(公式サイトより)

www.kensatsugawa.com

 

 

 

少し話が行ったり来たりするが、私はこの作品の原作を読んだことがなくて、

(そもそもドキドキするような物語が苦手なので、ミステリー自体が苦手)

今年5月の「ジャニーズWEST LIVETOUR2021 rainboW」さいたまスーパーアリーナ公演で、

この作品の情報解禁があった際に小瀧くんが「検察側の罪人*1とは全く別の作品ですよ。木村くんや二宮くんのとは違います!」と言っていて、

「世の中、似たようなタイトルの作品があるもんなんだなぁ。」と思うくらいには無知な人間なので、解釈違いや時代背景の理解におかしな点があるかもしれないけれど一個人の感想として受け取っていただけると嬉しい。どうぞお手柔らかに。。(保険)

 

 ちなみに私は普段舞台観劇をする際に最低2回は観たいタイプで、一度目は前情報0のまっさらな状態、二度目は原作本がある場合は本(なければ作品のパンフレット)を読んで自分なりに消化してから、全体の流れを理解した上で演者さんたちの表情をじっくり見るのが好きだ。

 しかし、このコロナ禍で何度も人混みを経由して劇場へ出向くのはリスクが大きく、今回はかろうじて取れた一般枠のチケットで一度だけ観劇させていただくことにした。

今回は作品が昔の海外のお話なので、観劇の一ヶ月ほど前に先に原作を読んでから観劇したものの、時間が経ってしまっていい具合に内容を忘れていた。私はやっぱりポンコツだった(笑)

 

 

ではそろそろ本題へ。(前置きビビるほど長かった)

 

★しっかり結末まで書くので、もちろんネタバレします。お気をつけて。

(こう言っておきながら、結局ラストだけはボカしました

 

 

8月29日 ミステリーはじめました。

 

 序盤は勅撰弁護士*2ウィルフリッド・ロバーツ(大滝寛さん)の 事務所でのシーン。正直、後半のパンチが凄すぎて前半の記憶が若干飛んでいる。序盤の事務員グレタ(林愛夏さん)と首席秘書カーター(浅野雅博さん)のティータイムのくだりとタイピングミスで真逆の判決になってしまった話は、事前に戯曲を読んだ時に印象的だったので、実際に掛け合いを観ることができて心の中で小さく喜んだ。(相手が秘書か弁護士か忘れてしまった。戯曲読み返したらカーターだったのでそれを採用することにする)

人の人生狂うからね!タイピングミスには気をつけようね!でもグレタのキャラって憎めない。めっちゃ好き。開き直り方がギャルと一緒。 

 

歩く好感度 レナード小瀧 現る。

 

少し飛んでレナード・ボウル(小瀧望さん)登場。第一声から声がいい。めちゃくちゃ通る。私は3階後方列の限りなく出口に近い席で観劇していたけれど、声量もばっちりだし滑舌もいいし、とにかく素晴らしすぎた印象。昨年のエレファント・マンのジョン・メリック役でも圧倒されたけど、メリックはしっかり喋ることができない役だったので今回また新しい一面が見れた感じ。

どこからどう見ても好青年。歩く好感度。話し方、目線の配り方、どこをとってもいい男。1度結末を知っていてもなお、いい人に思えてしまう。この子が悪いことなんかするわけないだろう!この子怪しいって言ったの誰や!出てこいって!!(結末ちゃんと覚えてなかった人)

 

あ、メイヒュー(梶原善さん)とレナードが事務所に入ってきた時にお茶入りますかー?って聞かれて、レナードは飲みたかったんだけどメイヒューが断っちゃって「あ...」って顔していたのがとっても可愛らしかったな。こういうところにフレンチおばさんは弱かったんだろうな...。(もれなく私も弱い)その後もう一回お茶飲むか聞かれたのに、今度はレナード自ら断っていて「いや!お前喉乾いてるんだろ?!いいから飲め!もらっとき!」ってなったの私だけじゃないはず。多分そう。そのまま連行されちゃったから(一応任意同行ぽかったけど。)警察でお茶出してもらえていたらいいな。

 

エミリー・フレンチについて話すレナードは、終始おばちゃんを慕っていただけ!って主張していて、個人的には親しいおばちゃんだったら逆に家族紹介したくなるものじゃ?って思ったけど、当時の時代背景的に共産国から逃れてきた外国人に対する偏見とか差別とかすごかったんだろうなと。陪審員が外国人からもたらされる証言を信じない、という話をメイヒュー達がしていて、いやそんなことある?って思うのは私が平成生まれだからだろうな。

 

レナードの話を信じたい自分と、経済的に余裕のない青年が資産家の女性と個人的な関わりを持ち、金銭目的の犯罪をする可能性も否定しきれない自分とのせめぎあい。もうこの時から見方が陪審員化してしまっていたのかも。確実に公平性を失ったド偏見陪審員。もちろんレナード寄りだ。(そもそものちに出て来る強盗説を少しも考えたことなかった。そうじゃん、強盗に決まってんじゃん。ってなんで思わなかったんだろう。レナードがやったかどうかしか考えていなくて、彼がやっていないとしたら他に誰がやったのか、とかは全く考えてなかった。なんでだろう。不思議)

 

寺西さんとトレンチコート。

 そういえばハーン警部(寺西拓人さん)の纏う雰囲気が、良い意味で弁護側と相容れない感じを醸し出していて、舞台上では演じられていないそれまでの関わりとかを想像しやすかった。「急に伺って、迷惑でしたか?」の聞き方がだいぶ嫌味っぽく感じるのは、好青年レナードを連れて行かれてしまったからなのか...?とにかく警部はトレンチコートが似合う。真面目さとか、決められた枠からはみ出さない規律遵守感とか、トレンチコートから色々想像してしまう。これは癖。

 

 

瀬名じゅんさんに見惚れる

 場面飛んでレナードの妻、 ローマイン(瀬名じゅんさん)登場。事務所にやってきたけど、スタイル良すぎ。シックなセットアップ着て帽子かぶってたけど、美しすぎてびっくりした記憶しかない。美しいものを見ると「美しい」以外の形容詞が消えがち。(無知で恥ずかしいくらいだけど、瀬名じゅんさんが宝塚歌劇団出身だということをパンフレットを見るまで知らなかった。確かに会場入り口に瀬名じゅんさん枠のチケット受け渡し場が設けられてたわ。)

レナードって可愛い系より綺麗系のお姉さんが好きなんか...。

レナードの帰宅時間に関するアリバイ証言に関して、真実を知った上で変に匂わせて来るような感じが凄い癪だったけど、今思えばそれすらも彼女の計算だった。策士。私の負けです。

 

 

 

ー開廷ー

 

 検察側の布陣が最強すぎて、いやこれ弁護側勝てる?大丈夫?とやや不安を抱きながら観ていたけれど、マイアーズ(成河さん)の畳みかけるような話し方が怖すぎて震えた。私だったら怖くて彼の誘導にまんまと乗せられそう。フレンチおばさんの家政婦ジャネット・マッケンジー那須佐代子さん)のヒステリックな感じとか、サッカーやらせたらファールのアピールうまそうだな〜って。ベテラン俳優の方々のお芝居に鳥肌が立ちっぱなしで、これが演劇だ!と殴られた気分になったりもした。とにかく圧巻。

 

この後ローマインも喚問されるが、ローマインもジャネットも、またその他に証人として出て来る博士や監察医もちょいちょい詰めが甘く、突っ込まれる度にマイアーズがフォローに回っているのがとても滑稽だった。

ローマインがサプライズゲストで登場したところで1幕が終わり。(サプラァァイズ!!!)

あっという間の1時間10分だった。一旦休憩。2重マスク息苦しい。

 

 

 

後半戦 第二幕

 2幕の始まりはローマインの証言から。そもそもレナードとは結婚の手続きをしたけれど、実はその前に別の男と婚姻関係を結んでいたとかなんとか言い出してた気がする。レナードの帰宅時間に関する証言も実はレナードを想っての嘘で、本当はレナードが殺したんだよーって暴露スタート。ここからはしばらくローマインのターン。

 

ローマインに手のひらを返されたレナードが「信じられない」といった顔をしていて、レナード側の私は泣く寸前。戯曲の結末思い出そうとしたけど全然思い出せなくて諦めたことは覚えている。

検察側優勢のまま一旦閉廷。一貫して無罪を主張するレナードに応戦しつつ、時々陪審員(観客)に向けて語りかけるマイアーズに、まるで本当に裁判を傍聴している気分になれた。とても貴重な経験をした。この裁判シーンの掛け合いのためにお金払ってもいい。そのくらい面白かった。まだ終わってないけど。

 

私は重たい舞台の中でのちょっとした笑い所にすこぶる弱いので、ゆるっとしている判事の「ストロベリーブロンド」のくだりでここぞとばかりに笑った。一旦緊張を解したかったのもあるけど。ブロンドのことならなんでも知っているつもりだった判事、可愛い。

 

 

以下、著しく場面を飛ばし始めるのご注意ください

 

この後弁護側の事務所に重要な証拠となる手紙をチャラい女性が持ってきて、それを買い取り反撃の材料にする弁護側だけど、当時のお金の価値が分からなくて高いのか安いのかまでは理解できなかった。勉強不足。でもそこそこの金額で買い取ったのかな?(そもそも証拠の買取の相場っていくらなん?出所不明の手紙って証拠として有効なの?気になる。)

 

手紙によってレナードの無実が証明されたわけだけど、ここからがこの舞台の本番。

 

悪事を暴かれ法廷で泣き喚くローマインと、何が起こったのかわからないようなレナード。

レナードをうまく陥れて彼を犯人に仕立て上げようとしたものの、手紙のせいで犯行がバレてしまったローマインと、自分を愛していると信じて疑わなかった妻に裏切られたレナード。

 

これで終わっても十分面白いと思うけれど、これで終わらないのがアガサクリスティ。

 

 

 無罪の判決が言い渡されたレナードと弁護側が残る法廷に、ローマインが入ってくる。

 

偽証罪で刑務所行きのローマインと、自由と遺産を手にしたレナード。

夫を騙した妻と、妻の悪辣な計画に乗せられた夫。

 

 

....

 

 

ではないんだけど、ここではっきり結末を書くのはナンセンスだなと思うので最後の最後で濁してみる。

つづきが気になる方はぜひ原作を読んでみてほしい。(小説版もあるようだけど、戯曲版が読みやすかった)

 加藤恭平さんの訳が今回の舞台とかなり近かったので貼っておく。

 

 

 

 

昨年のエレファント・マンでは配信があったので今年もぜひやっていただきたい。

”演劇はナマモノだから”という考えももちろん理解できるしその通りだとも思うが、時代に合わせて楽しみ方が変わるのも悪くない。感染症によって生活様式が変わった今、その時に一番ベストな演劇を楽しめる方法を探していくしかないのだから。

 

 

 

ミステリの女王と言われるアガサクリスティとの出会いがこの作品でよかったと、心から思う。この驚きを私は絶対忘れられないし、最初戯曲を読んだ時に結末が意外すぎて思わず声が出た。(@スタバ)今まで読まず嫌いで避けてきたミステリというジャンルが大好きになった。ミステリが好きなのか、アガサクリスティが描く世界が好きなのかはまだわからない。もしかしたら後者かもしれない。

 

 

 

いやあ本当に面白かった!!私に語彙力があればもっと的確にこの作品の魅力を語れるのだと思うけれど、今の私には目に見えたものを忘れないうちに文字として書き留めることしかできない。多分今後もそう。でも、薄れゆく記憶を引っ張りだしてどこかに書き残しておくことに意味がある気がして、長々と書いてみた。(私にとって意味があるだけだが)

 

 

今はとにかく、ローマインの聡明さが欲しい。自分の発言を信じさせるために何をするべきか、人の思考回路を熟知していて尊敬する。そこまでして守りたいと想える男性がいることも羨ましい。(結果あの2人がどうなるかは一旦置いておく)

 

 

レナードが「相手を想うあまり、女の本質を見抜けなかった君のような男を沢山みてきた」とウィルフリッドに言われるシーンがあったが、最後の最後にそれが自分にブーメランとして返ってきたのが最大の皮肉だった。先入観や目に見えるものの印象だけで判断して、彼の本質を見抜けなかったのは私だった。

人が人に対して抱く"イメージ"というものの不確かさや脆さのようなものを見せつけられた。恐ろしさと衝撃と何故か感じる爽快感。なんて言ったらいいかわからないのでこの辺りでやめておく。

 

 

 

小瀧くんが言う通り秀逸な終わり方で、暗転するその瞬間まで最高のエンターテイメントだった。

この1年半(8月末時点)本当にエンタメに救われている。受け取る側でしかない私がこんなにしんどくて、エンタメを生業としている人たちはどれだけしんどかっただろう。

どうかこれ以上エンタメが蔑ろにされませんように。

淳太くんがよく言っているけれど、身体が健康でも心が健康でなければそれは本当の健康とは言えないだろう。私はこれからも心の健康を保つためにエンタメの力を借りたいし、エンタメの現場を守るためにも、身体も健康でいたいと思っている。

 

 

小瀧くんのおかげでまた素晴らしい経験ができました。ありがとう。

また小瀧くんのお芝居を世田谷パブリックシアターという素晴らしい劇場で観劇できますように。

 

 

めちゃくちゃ余談だけれど、私はカーテンコールラストに主演として、1人で舞台のど真ん中でお辞儀をする推したちが大好きだ。

演じている役の人格と本人の人格とが混ざりあったような感覚に、いつも身体中の全細胞が震える。

今回の小瀧くんのカーテンコールも、彼らしい真っ直ぐさを感じて、謎に涙しそうになった。

改めて思う。彼は男前だ。

またそんな姿を見られる日が来ることを願って、健康維持に努めようと思う。

 

 

 

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《9月28日追記》

 

なんとか無事に全公演上演できたようで何より。

カメラが入っていなかったようなので、配信化は諦めざるを得ない状況。

様々な理由から会場に行くことを諦めた方々がいると思うと、配信されないのは残念ではあるけれど、とにかく今は全公演がしっかり行われたことをありがたく思いたい。

本当に何が起こるかわからない世の中で、開場後に中止発表なんてことも複数回起きている。

明日は我が身だ。

照史くんの「赤シャツ」は今回諦めざるを得なかったものの、こちらも全公演無事に走り抜けられたとのことで、一安心。

 

今年のジャニーズWESTの秋の舞台ラッシュも、流星くんの出演する朗読劇「ハロルドとモード」と、神山くんの「LUNGS」を残すのみとなった。

 

どうか無事に全ての公演の幕があがりますように。

 

 

 

 

 

 

終わり。

 

 

 

*1:雫井脩介による日本の小説。『別册文藝春秋』の2012年9月号(301号)から2013年9月号(307号)まで連載され、2013年9月に文藝春秋から単行本が刊行された。

*2:イングランドおよびウェールズに固有の制度で、特に複雑な事件の弁論のみを行う弁護士をいう。従来は経験年数10年以上の法廷弁護士の中から大法官の助言に基づき国王がこれを任命していた。しかし、制度改正を経た現在では、選考委員会(Selection Panel)が申請に基づき法廷弁護士と上級事務弁護士の中から選考を行い、大法官の助言を経て国王が任命することとなっている。故に「国(女)王の弁護士」とも呼ばれる。